2020年7月14日火曜日

山と湖*ひとり旅


ひとり旅に出て*
草原の緑や湖の深い青に癒され 街に戻ってくると*
ビルディングも雑踏も時間も何もかもが*
透き通って見えることがよくある*

この魔法をふりかけてもらいたくて*
私はまた山や湖や草原へ出かけて行く* 





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2020年6月19日金曜日

『欧州にはコウノトリという【種】はいない?』


うちを出て2分か3分ほど北に向かって歩くと、牧草地の向こうには裏山こと、ユートリベルクが見える。

淀んだ空気を風が一掃してくれる日には、この裏山からベルナーオーバーランドの御三家、アイガー、メンヒ、ユングフラウが見えるのだ(またこれかい 笑)。

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さて、6月初旬の或る日のこと。
ポケットにコンデジを突っ込んでウオーキングに出た。

牧草地で目に飛び込んできたのが、赤いクチバシに白い胴体と黒い尾羽の優美な鳥だ。


それを見てトリ音痴の私は、ひとりごちる。
《あれは鶴の一種だな。いや~、コウノトリかも。うん、コウノトリで間違いないだろう》 

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牧草が刈り取られたあとの草原は大地が剥き出しになっていて、目には見えなくてもミミズや昆虫が土の中で蠢いているのが感じられる。

コウノトリ(に違いない鳥)は、それを狙ってここにやってきたのだろう。その他にも数種類の鳥が憑かれたようにご馳走をついばんでいる。

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私はウオーキングのことなどそっちのけで、夢中でコンデジのシャッターを押しまくった。



夕食を終えて、あの鳥がコウノトリで間違いないことを確認しておこうと思い、念のためググッてみた。

トホホホ。信じられない。

コウノトリの生息地が東アジア辺りに限定されていたなんて、とんと知らなかった。じゃあ私が見たあれは、一体何だったんだ?と更にググって行くと‥‥。

わかった! 
「シュバシコウ」という名前の鳥だったのだ。赤ちゃんを運んでくるのは、本当はこのシュバシコウだったのである。ヨーロッパや北アフリカ、中央アジアを縄張りにしている鳥らしい。

言いたかないけど、あたしゃ「シュバシコウ」なんて名前は初めて聞いたぞ。(^^;

ドイツ語では「コウノトリ」のことを
「Schwarzschnabelstorch」、そして「シュバシコウ」のことを「Weissstorch」(←ごめんね、ドイツのドイツ語綴りじゃなくて。スイスではエスツェットは使わず「ss」で済ませるのです)と書いて区別するらしい。

違いはクチバシの色だ。赤いのがシュバシコウ。日本で見かける、灰色か黒いクチバシの鳥がコウノトリ。


近縁種なので、同じ「コウノトリ属」に分類されているらしい。2代目までなら雑種もできることから同一種とみるべきだと主張する学者もいるようだが、今のところ正式には「種」の分類上で上記のように名前が違うようだ。

なるほど、なるほど。

ブログのお蔭で、また一つ賢くなった。(^^;

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ウオーキングを終えて我が家に向かう途中で、白馬に乗った少女に出会った。かっこいい!
付録として1枚、貼り付けておきます↓ 
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(今日の写真は全て2015年の6月に撮影)


2020年6月1日月曜日

『6月の讃歌』



      (6月の中央スイス 湖畔にて)

      




         (6月の高原の散歩道)
 
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(6月の風が舞う中央スイス)


               






(6月の残雪をトラバース)









(6月の讃歌 山紫水明)

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2020年5月22日金曜日

『一人旅 高原の春を独り占め!』


 
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四季を通して毎年のように足を運んでいるGR州のエンガディーン地方。その中でもグアルダ(Guarda)は、これまで最も頻繁に通った村の一つだ。

ところが今年は新型コロナウイルスのパンデミックに行く手を阻まれ、グアルダどころか近場の旅ですらまだ実現できずにいる。

そんなわけで今日は、2015年の丁度いま頃の時季に出かけて行って春三昧させてもらった、グアルダとその隣り村アルデッツの風景をアップして思い出に耽りたいと思う。

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海抜1652mの高所にあるグアルダ村には、私の村(海抜約600m)より1か月ほど遅れて春がやってくる。草原にタンポポの大合唱がこだまする時季は、だいたい5月の初旬あたりから下旬の頭くらいまで。

(グアルダ村↓ 但しこの写真だけは2018年の7月に撮影)

2015年の5月の旅では駅からグアルダまでと、隣り村アルデッツまでのソロハイキングを満喫した。

この日、下の無人駅↓に降り立った乗客は、なんと私だけだったのだ。



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スキーシーズンや夏&秋の登山・ハイキング・観光シーズンであれば、それなりの賑わいをみせてくれる名所なのだが、春の鮮やかな色彩とは裏腹に、この日の村はひっそりと静まり返っていた。この地方の5月はシーズンオフなのだ(もったいない)。


駅(海抜1432m)の周辺には民家なんて一軒もない。グアルダ村へは駅から歩いて30分~40分ほど。

10人も乗れば満席になるような小さな定期バスも運行されてはいるのだが、私はめったに利用しない。景色を道連れにハイキングモードで村まで歩いて行くことにしている。

下方に私が降り立った無人駅と線路が見える。
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グアルダの村に到着してもこの日はレストランもカフェも休業中だったので、腰を下ろさずそのままアルデッツへ向かった。




10数軒のこぢんまりした村ボスチャ(Bos-cha)。 
去年はここに住む老人とひょんなことから15分ほど立ち話をした。

「私も若い頃はチューリヒで働いていたんだよ」と懐かしそうに話を聞かせてくれたおじさん、お元気かな? 

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あっ、列車が来た!
デジカメを向けたのはいいが、慌て過ぎて列車に焦点を合わせることができなかった。かと言って、いつ来るか分からない次の電車を待つ根性なんぞ持ち合わせてはいない(苦笑)。












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ヤッホー、アルデッツに到着↓ 


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それにしてもである。
いくらシーズンオフとは言え、駅→グアルダ→アルデッツ間で、誰にも出会わなかったのは驚きだった。本当にハイカーは私だけ。私ひとりっきりだったのだ。

いいのかな、こんな景色をひとり占めにして。(^^;



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2020年5月14日木曜日

『あのチビが誰かに魔法をかけられて金色のキノコに?!』

           





猛禽類の幼鳥を間近で見たのは初めてのことだった(←興味がありましたら、ひとつ前の記事も読んでやって下さいまし 笑)。

あの日以来、ママ鳥からはぐれて彷徨うチビの姿が頭から離れず、ふとした拍子に思い出しては気を揉むようになってしまった。

《親鳥に会えただろうか?》 
《ちゃんとエサにありつけているだろうか?》

心配したってどうすることもできないじゃないか、と自分に言い聞かせてはみるのだけれど、やっぱり思い出してしまう。


で、またノコノコと、あの農家の敷地に覗きに行ってみることにした。


もうそんな所にいるわけがないと頭の半分では分かっていても、分かっていない半分がケシカケてくる、探せ探せ!と。

敷地には柵がない。それをいいことに、他人(ひとんち)の家なのに奥へ奥へと入りこんで行った。


やっぱり見つけることができずガックリきた。
だが、その一方ではホッとしている自分もいたのだ。

決心がついた。さっ、かえろ。

Uターンしようとしたそのときだ。

何かピカっと光る物が目の端っこにひっかかったような気がした。

そっちに目を向けると‥‥。
わっ! な・な・何これ。



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これは、でかい! 野球のグローブほどもある大きさだ。

大きいだけではない。金色に輝いている。

          
私にはキノコの知識などこれっポチもない。帰宅するとすぐにインターネットでキノコの画像集をチェックしてみた。

残念ながらこれにあてはまるようなキノコを見つけることはできなかった。


もしかすると、あの日みたこの↓チビが、誰かに魔法をかけられて、こんなキノコにされてしまったのだろうか? (^_-)-☆

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2020年5月12日火曜日

『草むらから こんな可愛いチビが飛び出してきた』



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うちを出て住宅街を北の方向に30メートルほど歩くと、この写真のような風景が左手の方に現れる。そして右手には私が裏山と呼んでいるユートリベルク↓が見えてくる

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清々しい5月の風の中を、爽やかな気分野道を歩いていたときのことだ。

50メートルほど先の草むらから、茶色っぽい生き物が飛び出してきた。

何だろう?リスかな? 

道のド真ん中に佇んで、こっちを見ている(ような気がした)。

その正体を掴むには少し遠すぎたので、できるだけ静かに、しかし速足で距離を詰めて行った。

20メートルほど近づいたところで目を凝らしてよく見ると、何と猛禽類の幼鳥ではないか! おそらくトンビだ。

日本の私の田舎でもトンビは馴染みの鳥で、獲物を探して我が家の脇にある畑の上空を何度も旋回していたのを思い出す。


だが幼鳥をみたことは一度もなかった。

もう少し近づこうと歩を進めると、
トコトコと農家の敷地に入って行った。私もトコトコと後を追う。

お願い。行かないで。

そう哀願しながらデジカメを向けると、おとなしく撮らせてくれた。

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と思いきや、とんでもない。
突然思い出したように、ピーピーと激しく私を威嚇し始めたのだ。



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私を睨みつけるこの目つきは↓なかなかクールだ。
私の両掌にすっぽり収まってしまいそうなサイズしかないのに、すでに猛禽類としての風格さえ感じさせてくれる。

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まだ飛べないようだ。
目じりを下げて見入っていたら、またピーピー鳴き始めた。

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それにしても一体どこから来たのだろう。
木々が生い茂る森は、ずっと向こうなのに。


ママ・トンビはどこかでこのチビのSOSを受信しているはずだと思うが、どうしたことだろう。いっこうに姿を現さない。

暫く鳴き続けていたのだが、私がさらに歩を縮めたのがいけなかった。踵を返すやいなや、あっという間に農家の牛舎の隙間から中へ潜り込んでしまった。もう後を追うことはできない。


どうか無事に育ちますように。
そして、かならずママに会えますように。

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追記/ ブログ仲間さんから「トンビ」じゃなくて、これは「チョウゲンボウ」という名の鳥では?というご指摘をいただいた。

で、早速ポケット鳥図鑑を開いてチェックしてみたのだが、私には判断しかねた。

そんなわけで、時間に余裕ができた時の宿題ということにしたいと思う。

わざわざ教えて下さってダンケ シェーン! 有難う。